【小学校3年生から英語教育スタート】授業内容、使用教材は?家で出来ること5選

小学校3年生英語 教育(英語)

元子ども英会話講師Keikoです。

2020年度は小学校の学習指導要領改訂がおこなわれた年ですね。

それに伴い小学校での英語教育が大きく変わり、

3年生から英語の授業が行われることになりました。

2020年と言えばオリンピック、パラリンピックの年になるはずでした。

近年インバウンド需要が高まり急速にグローバル化していく中、日本人の英語力の低さが問題視されており、英語教育見直しの必要性が問われていました。

実際、2008年より小学校5、6年生は週1で外国語活動を行い、中学での授業風景もコミュニケーションを重視した内容に少しずつ変わり始めていたのですが、充分ではなかったのでしょう。

2021年度は中学校、2022年度には高校で指導要領改訂がおこなわれます。

これらの指導要領改訂により、英語教育は「受験英語から、使える英語」へ

大きくシフトしていくことが期待できます。

これからの子供達は、「英語が話せると有利」という時代から、「英語が話せないと不利」という時代に変わって行くのではないかと思います。

今回は子供英会話講師として教育現場にいる立場から、

低学年のお子さんをお持ちの皆さんに、小学校での英語教育改革の内容や現状と、保護者の方が家庭で出来る準備をお伝えしたいとおもいます。

小学校3年生から英語教育スタート!授業内容、使用教材は?家で出来ること5選

2020年度より、小学校5、6年生の教科に英語が仲間入りしましたね。

よって、英語も国語、算数、理科、社会のように通知表で評価がつくようになりました。

紙のテストも受けています。

授業時間は年間70時間単位(週に2回程度)担任の先生とALT(外国語を母国語とする指導助手)

の二人で「聞く話す」を中心に、「読む 書く」の指導を行っています。

(英語専任講師が授業を行う小学校も増えてきました。)

 

5、6年生の使用教材は?

昨年度までは文部科学省で作成された副教材「We can!」を使用していましたが、

2020年度からは、これに準じた教科書で学習がスタートしました。

東京書籍など7社が教科書を出版しています。

  • 東京書籍「NEW HORIZON」
  • 開隆堂出版「Junior Sunshine」
  • 学校図書「JUNIOR TOTAL ENGLISH」
  • 三省堂「CROWN Jr.」
  • 教育出版「ONE WORLD Smile」
  • 光村図書出版「Here We GO」
  • 啓林館「Blue Sky elementary」

各自治体ごとに使用教材が異なりますので、

自治体ホームページでお子さんが使う教材を、是非確認してみて下さい。

学校によって4技能をバランス良く学習させたいのか、

或いは、聞く話すに力を入れたいのか分かりますよ。

 

5、6年生の授業の内容は?どんな活動?

英語を使うことが目的なため、「聞く活動」「話す活動」を中心に、

5年生からは、「読み、書き」の活動が追加されます。

聞く活動

録画、録音された音声をじっくりと聞く活動を行います。

写真や、場面などを手掛かりに聞き取れた単語から推測して大意を把握させる活動です。

また指導者同士のやり取りを聞いたり、ジェスチャーなどを手掛かりに言っていることを推測しながら聞く活動です。

指導者は日本語を挟みながら、理解の度合いを測りつつ進めていきます。

話す活動

かつてから、原稿を作って発表するという形が授業で取り入れられていました。

指導要領改訂後は、

コミュニケーション能力を高めることをより重要視している為

教科書に準じたテーマでやり取りを行う活動に力を入れるようになりました。

指導者同士のやり取りを見て、指導者と生徒間、生徒同士で英語でやり取りを行います。

実際に英語を話す時間です。

これだけを聞くと不安になる方がいるかもしれませんが、

生徒は既習表現を積み重ね、決まった言い方を定着させていきます。

短い決まった基本的な表現を定着させていくので、対話を続けられるようになっていきます。

例えば

What color do you like?

I like pink.

What color do you like?

I like red.

のようにです。

生徒は相手を変えて、積極的に沢山のやり取りを行うことで自主性も育ちます。

色を食べ物やスポーツなどに入れ替えれば友達の好きなことを沢山聞くことが出来て、子供達にはとても楽しい時間になります。

読む活動

5年生から読む活動がはじまります。

読む活動というと、phonics(フォニックス)の学習を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、

単語の初頭音を使ってアルファベットの持つ音を学習していきます。

慣れ親しんだ単語の初頭音を聞いてアルファベットとを一致させる活動です。

慣れ親しんだ単語「cat dog」などを見て、cの音はクゥdの音はドゥのようにです。

初頭音を手掛かりに読める単語を増やしていきます。

ゆえに5年生のペーパーテストでは次のような

🐈=cat

を結ぶことが出来るかが問われます。

6年生では慣れ親しんだ単語に加え、短い文章を読む練習をします。

書く活動

5年生から、文字を書く指導がはじまります。

アルファベットの大文字が聞いて書けることが求められます。

6年生は大文字に加え小文字が加わります。

小文字の習得には大文字よりも時間を要しますので、早めに取り組む方が良いでしょう。

書く活動というと単語テストのようなイメージをお持ちになるかもしれませんが、小学校では基本単語を覚えて書かせるような単語テストは今のところありません。

テストでも単語や文章は見て書く、写して書く事が出来ればよいことになります。

中学に入学すると、アルファベットは小学校で習得しているものとして学習がスタートします。

大文字、小文字は言われたら書ける状態にしておく必要がありますよ。

 

小学校で導入される単語数

小学校で導入される単語数は600~700語です。

2020年度現在で、中学校3年間で導入されている単語数が1,200語です。

約半分を小学校4年間で取り入れることになります。

文部科学省の本気度が伝わってきます。

小学校では単語テストがある訳ではないのですが、

なるべく習得していくことをお勧めします。

理由として2021年度は中学校で新学習指導要領改訂がある年ですが、

英語に関してやはり大きな改革がされ、単語1つを例に上げても学習が大変になること間違いないからです。

2021年度、中学校新学習指導要領改訂後

中学の英語授業がどうなるか気になる方はこちらを参照してください。

2021年度中学校新学習指導要領改訂に伴い、中学英語の授業はどう変わる?

次は3年生から始まる授業はどの様な内容かを見ていきましょう。

 

小学校3、4年生外国語活動とは?

3、4年生では、主に英語を聞いて使ってコミュニケーションを取り英語に慣れることが目的です。

年間35時間単位で週に1度程度、主に担任の先生が授業を行います。

最近の傾向としては、ALT(Assistant Language Teacher)と担任の先生二人で授業をする学校が増えています。

教科ではない為、数字で評価されることはありません。

 

使用する教材

文部科学省作成の副教材「Let’s Try」を使用します。

英語を学ぶというよりは、英語と日本語の違いに触れ、

外国の文化を知る事や、英語でコミュニケーションを取ることを体験します。

聞く活動

映像を見たりCDの音声を聞いて教科書の問題に挑戦します。

指導者とALTのやり取りを聞いて話の内容を推測します。

英語の指示語を聞いて行動し、ゲームを楽しみます。

 

話す活動

英語の歌をうたったり、リズムでセンテンスを言うチャンツで発語練習をします。

ゲームやクイズで英語を使ったやり取りを行います。

習ったフレーズを使って指導者や生徒同士でやり取りを行います。

重要視されていることは、文章の丸暗記ではなく、

自分のことをきちんと相手に伝えることを練習する活動であるということです。

英語で自己表現する力が育つことが期待できます。

自分の興味のある事柄や物の名前は英語で言えるようにしておくと良いですね。

フラッシュカードなどを用意して、身の回り名詞、形容詞、動詞など覚えていくと、

英語の授業がどんどん楽しくなるでしょう。

 

読み、書きは5年生から⁈

3年生では大文字4年生では小文字まで認識出来ればよいことになります。

個人的には早い段階で習得すべきだと思います。

家庭でアルファベット、フォニックス(アルファベットの持つ音)の学習をしておくと、英語学習全てにおいて有利になりますよ。

英語教室では3歳から、アルファベット、フォニックスの指導がおこなわれています。

よって、小学校6年生では初見で中学3年生レベルの長文が読めるようになっています。

文字が読めるようになると、自学が進みますので単語を覚える、文章を読む、フレーズを覚える、使えるようになる。

と、どんどんスキルアップしていきます。

フォニックスの学習に関しては、You tubeなどで無料で学習できますし、

アプリなども沢山ありますよ。

 

Let’s Tryの内容    

Unit 1あいさつをして友達になろう世界の色々な言葉であいさつしよう
Unit 2ごきげんいかが?好きな遊びをつたえよう
Unit 3数えて遊ぼう好きな曜日は何曜日かな?
Unit 4すきなものをつたえよう今、何時?
Unit 5何がすき?おすすめの文房具セットをつくろう
Unit 6アルファベットとなかよしアルファベットで文字遊びをしよう
Unit 7カードをおくろうほしいものは何かな?
Unit 8これなあに?お気に入りの場所をしょうかいしよう
Unit 9きみはだれ?ぼく・わたしの1日
(小3.小4目次)

2020年度は以上のような内容で学習します。

数、気分 天気、動作、教科 1~12月 曜日 時刻 文房具などが小学校で良く出てくる単語です。普段から身の回りの物を英語にしてみると良いですね。 

 

自分で学習させたい方は音声ペンが便利です。

イーオンこども英会話監修 はじめてのえいごレッスンえほん (音のでる知育絵本)

 

できれば教材を購入してお子さんと予習することをお勧めします。

音源は文部科学省が音声データリンクを掲載しています。

 

小学校での外国語活動スタート前に保護者の方が家で出来ること5選

  1. アルファベット大文字小文字の読み書きを教える。
  2. 小文字の読みが出来るようになったら、フォニックスの学習を取り入れる。
  3. フラッシュカードなどを利用して名詞・動詞・形容詞の語彙を増やしていく。
  4. Let’s Tryの教材を用意して、聞く話すを練習させてみましょう。
  5. 単語がある程度読めるようになったら、サイトワードの読みを練習させてみよう。

phonics(フォニックス)とは、アルファベットが持つ音。

sight word(サイトワード)とは、良く目にする頻出単語。I You what the  here  there 等々

 

小学校3年生からの英語教育内容まとめ

2020年度は小学校での教育改革が実施された年でした。

今後は小学校から中学校、高校、大学と順を追っての改革がすすめられます。

 

英語が教科になったことにより、今後は中学受験に英語が加わっていくでしょう。

そして、新学習指導要領で英語を学んだ子供達が高校入試を受ける頃は、間違いなくスピーキング試験が導入されているはずです。

大学受験においては、2019年度を最後にセンター試験が廃止され、

2020年度実施される「大学入学共通テスト」では、英語の配点が大きく変わりました。

センター試験の英語の配点はリーディング200点、リスニング50点の4:1に対して、

共通テストの英語の配点はリーディング100点、リスニング100点の1:1に変更されています。

小さい頃から英語に触れてきた生徒さんにとても有利な変更です。

また、2020年に予定されていた英語の4技能試験は一旦取り消しされましたが、移行期間を経た2024年度の大学共通テスト本格導入の年には英語の4技能を測るための外部試験が導入されるでしょう。(TOEIC TOEFL  GTEC 英検 ケンブリッジ英検など、)

保護者の皆さんは子供達の将来を見据え、英語学習のサポートをしてあげて欲しいと思います。

語学学習には時間がかかります。

早めに取り組み、継続していくことが重要です。 

だだし今は、楽しく学習して英語が好きになってくれることが目先の目標だと思います。

私も子供達の未来の為に頑張っていきますので、一緒に頑張っていきましょう。

それでは、また。   See you.

 

中学校での英語授業がオールイングリッシュになる!変革内容と対策を伝授!
2021年度中学英語の授業が大幅に変わります。読む書くに加え、聞く話すに重視した使える英語を学ぶ為の指導要領改訂があります。それに伴い授業は基本オールイングリッシュで行います。コミュニケーション重視の授業についていくために何をすべきか考えていきましょう。

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